いよいよ明日、放送開始ですね

まあ私は、一足先に昨日観に行かせて頂きましたが…

とにかく楽しめるドラマです

放送直前に「ふたがしら撮影道中記」第四回~六回をご紹介します。

第一回~三回はコチラ→ http://catsmama.blog103.fc2.com/blog-entry-664.html



ふたがしら撮影道中記
第四回 五月二十九日



『ふたがしら』を楽しむポイント4

オープンセットで時代劇を撮影していると活気づく



「オープンセットで時代劇を撮影していると活気づく」そのように、今回、東映京都撮影所の方々は『ふたがしら』の撮影を大いに歓迎してくれました。
じつは、東映京都撮影所のオープンセットで江戸モノの本格時代劇の連続ドラマが撮影されるのは久しぶりということ。近年、時代劇作品の製作が減っているため、残念ながらオープンセットでの時代劇撮影が少なくなっていたのですが、今回、入江悠監督が目指す“正統派時代劇の良さを取り入れながら現代の空気感を感じる”『ふたがしら』の撮影に、東映京都撮影所は大きな力を貸してくれました。撮影道中記4回目は、東映京都撮影所と、京都の職人さんの技に焦点をあてます。
60年以上の歴史が続く、京都で一番歴史のある太秦の東映京都撮影所。現在稼働している11のスタジオと、53.000㎡の広大な敷地のなかに江戸の街並みを再現したオープンセットがあり、オープンセットは、宿場町や遊郭、長屋、御池のある船宿、城の大手門、白壁などの様々な建造物が建てられています。


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江戸、平塚、川崎、大阪と旅する主人公・弁蔵(松山ケンイチ)、宗次(早乙女太一)の成長記でもある『ふたがしら』は、このオープンセットを、ときに江戸、ときに大阪に見立てながら、目一杯使って撮影されました。
例えば、大阪の活気溢れた盛り場を、弁蔵と宗次が二日酔いで歩く三話の一場面。通称「二丁目」と呼ばれる区域(オープンセットでは撮影場所がわかりやすいように区画を指定してあり、南北の通りは西から東へ順に0丁目、一丁目、二丁目、三丁目、四丁目と呼ばれています)で、大阪らしく賑やかに屋台が建てこまれたところを、エキストラの方々が町人に扮して闊歩していきます。奥行きのある通りを賑やかにみせるために、助監督が、どんつきの建物の2階の窓に遊女を配し、通りをのぞいているように演技指導しているのを見た入江監督は「良い感じです!」と笑顔を見せました。
この場面、商人の街=大阪ということで、町人たちの活気が重要です。録音技師の佐俣マイクさんが「『雰囲気』(ガヤガヤした声)もらいます」とエキストラさんの声を別に録る場面も。松山さんたちの芝居中も、この『雰囲気』を出すときもありますが、あまりに元気がよくて松山さんたちの台詞がかき消されてしまうこともあり、佐俣さんは『雰囲気もう少し落としてやー』と声をかけ、松山さん、早乙女さんが「いま、聴こえました?」と芝居の確認に来ていました。街の喧騒に混じった弁蔵、宗次の場面で、音で街のリアリティーを表現するのに皆で腐心しているのです。また、入江監督は佐俣さんに時代劇特有の言葉遣いに関してアドバイスをもらったと感謝していました。


現場でひとときも立ち止まることなく動き回るスタッフ集団、それが照明部です。あるときは屋根のうえに、あるときは水路のなかに、照明スタッフが風で煽られながらも、畳一畳くらいもある大きなレフ板を、毅然と持ち立ち続けています。彼らを率いる「かしら」である照明技師は『大奥』(CX)、『大奥~誕生』(TBS)などを手がけた川南秀之さん。カツラをつけた役者さんや街並のセットなどが川南さんの繊細な照明で、美しく重厚感ある世界観が構築されていきます。とくに、昔ながらの時代劇の照明は、昼間のロケでも太陽光を遮ったうえで、照明を当て虚構の世界を作りあげてきたそうです。また、特にこの作品は闇の中で仕事をする盗賊たちを描くため、闇の美しさや黒の艶の表現にはこだわっており、時にはスモークをたくさん焚いて陰影を作り出します。
さらに悩ましいのは、今年の京都の太秦の天気。にわか雨が降ったり、時雨れたり、あられが降ってきたり…。そのうえで、川南さんは1カット1カット、めまぐるしく変化する天候を読み、キャラクターの心象風景やストーリーに惹きこむ照明をつくっていくのです。


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それにしても、変わりやすい天気のため撮影が中断してしまううえに、今年の3月の京都はダウンコートが必要なくらいの寒さで急激に冷え込みました。にもかかわらず、連日撮影を続けるスタッフとキャストたちの忍耐力と集中力には凄まじいものがありました。こんなとき、オープンセットのなかで待機できるのも助かります。建物のなかは、俳優の待機場や機材置き場としても活用されているのです。
突然降ってきた雨が止むのを待つ間、入江監督は、美術スタッフと相談して、次の場面を撮影する通りの途中に、団子屋をつくることに。それまで、うどん屋だった建物を解体し移動、中の道具を入れ替えて、あっという間に団子屋が出来上がりました。
オープンセットには床下に車のついた可動式の建物もあって、その機能も活用して街の雰囲気を変えることもあります。『ふたがしら』は江戸から大阪へと主人公が旅する作品のため、撮影所から外に出てロケを行うこともあるほか、オープンセット内では建物を動かしたり、撮影アングルを工夫したりして、街並みに変化をつけていきます。限られた空間のなかで、ひとつとして同じ街を作らないようにするには、大変重要となるのが、美術です。美術は入江監督と同世代の松崎宙人さん。美術スタッフの装飾で、オープンセットはまったく違う街に生まれ変わります。今回、江戸の街は寒色系の装飾、大阪へと西に進むにつれ暖色系の装飾になっていくという色彩設計をしています。今回、オープンセットで東から西へと移動していくのを表現するため、監督と撮影、照明、録音、美術の各パートのスタッフとアイデアを出し合い、光量や音の変化、装飾の色彩で移動感を表現していく大きなコンセプトが作られました。


オープンセット以外でも美術チームが作り出す「ふたがしら」の世界が、オノ・ナツメさんの原作に流れる「粋」な世界観を存分に表現しています。沖縄の文様が大胆に配された襖や、若冲を思わせるような構図の掛け軸、さりげなくキャラクターのモチーフに関連した水墨画など、ひとつひとつの選び抜かれたセンスある美術品が、粋で洒脱な作品世界を形作っているのです。現場に撮影見学にいらした原作者オノ・ナツメさんは、松崎さんの選んだ上部分がアール状の曲線を描く床の間が「珍しい」と注目していました。これは、撮影所の倉庫の奥深くから引っ張りだしてきたものだそうで、長年の蓄積を生かしながら、新しい発想に転換していけるのも、歴史ある撮影所の賜物でしょう。
佐俣さん、川南さん、松崎さんは京都のスタッフ、入江監督、撮影カメラマンの冨永さん、チーフ助監督の吉田さんは東京のスタッフと、今回、京都、東京の混成チーム。京都のノウハウを大いに生かしながら、これまた新しい方法論を創造していこうという柔軟な姿勢で制作が行われました。


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この撮影の様子を、一般のお客さんも目撃しています。東映京都撮影所のユニークなところは、オープンセットが撮影に使われるのみならず、ふだんは一般公開されていること。時代劇の街並のテーマーパーク「東映太秦映画村」(こちらのオープンは1975年)を観に行ったら、映画やドラマの撮影が目と鼻の先で行われていた!なんてラッキーなこともあるのです(撮影の予定は前日に公式サイトでわかるようになっていますが、なかには見ることができない作品もあります)。撮影中は、映画村のスタッフさんが常備している「おしずかに」と書いた特製扇子を見学客の方々に見せて、協力を仰ぎます。いい緊張で撮影するスタッフと俳優、笑顔で静かに見守るお客様たち、皆で作品を作り上げる一致団結感も東映京都撮影所の魅力。これからも、豊かな技術や知識、経験のもと、撮影所の伝統を継承してほしいと願ってやみません。『ふたがしら』も、伝統のバトンを受け取り、先に繋げる走者のひとりです。






第五回 六月五日

『ふたがしら』を楽しむポイント5

松山ケンイチさん、早乙女太一さんインタビュー



『ふたがしら』の放送開始もだいぶ近づいてきました。道中記5回目は、東映京都撮影所の撮影中に行った、松山ケンイチさんと早乙女太一さんのインタビューです。撮影中のヴィヴィッドなお気持ちをお読みください。

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――まずは、作品の魅力を教えてください。

松 山 盗賊、相棒、若者の成長譚、時代劇……とぼくの好きな要素がつまっています。原作を読んですぐ、これを映像化したい!と思ったくらい魅力的でしたし、それを、中島かずきさんが再構築した世界観がまたすばらしくて、演じていて幸せです。

早乙女 時代劇というと、侍中心のものが多いなか、盗賊が主役ということは新鮮です。ぼくがいままで舞台でやってきたものとも全然違う、いなせな町人の時代劇を楽しみながら演じています。

――ご自分の役をどう解釈していますか?

松 山 まっすぐで男気がある男ですが、本人は自分のその性格をわかっていない。そここそが彼の魅力だと感じています。それは演じていて気づいたことで、例えば、弁蔵は酒癖が悪くて、飲むとすぐに暴れて、そのときは、それこそ"鬼"みたいに強いけれど、素面のときはだいたいやられてしまう(笑)。強いのか弱いのかわからない、そういうつかみどころのなさが弁蔵なのだと思います。

早乙女 宗次はつねにクールでかっこよくふるまっていて、ひとに感情を読ませないミステリアスなところがあります。でも、じつは何も考えてないのかもしれないとぼくは解釈してみました。最初はそうだった彼が、旅をしながら変わっていくのかもしれない。ぼく自身も、宗次の変化を楽しみにしながら演じているんです。


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――原作だとふたりが年をとったところまで書かれていますが、そういうところまで意識しているんですか?

松 山 『さらい屋五葉』ですね。そこでは、ふたりが"ふたがしら"として盗賊一味を束ねたあとが描かれているけれど、『ふたがしら』のふたりは自分未来を知らないから、意識しないように、『さらい屋五葉』のことはなるべく忘れるようにしています(笑)。

――『ふたがしら』のタイトルどおり、弁蔵、宗次のコンビが魅力です。どんなコンビですか?

松 山 なんといっても、弁蔵と宗次のコンビが面白くできているなと感じています。とくに面白いのはふたりの変化の過程で。ふたりは旅をしながら、いろいろなひとと関わることで変化していくので、いろいろな方向から演技のアプローチをしていきたいと考えています。

早乙女 その旅の過程が、順撮り(時系列に沿って撮ること)ではなく、1話から5話まで入り乱れながら撮っているんです。いままでぼくはこういう経験をしたことないので不思議な気分を味わっています。

――松山さんと早乙女さんのご共演経験は?

早乙女 舞台『蒼の乱』(14年、劇団☆新感線)で共演しています。脚本が中島かずきさんで、そこでもなんとなくキャラ的に雰囲気が似ていました。

――お互いの印象を教えてください。

松 山 早乙女太一くんは、まちがいなく、ふつうの役者の何倍も時代劇の所作や知識をわかっている役者さん。ぼくにとっても、今回、太一くんが必要だったし、いてくれて実際助かっているところが多いんです。

早乙女 『蒼の乱』では4ヶ月近くいっしょで、そのときも芝居についていろいろなことを教えてもらいましたし、今回はとくに、ぼくは映像の経験値が少なく軸も出来上がっていないので、ほとんど松山さんに頼っています。松山さんからは自由に役を発想していいとアドバイスされて、宗次がじつはなにも考えてないかもしれないという解釈もその影響です。例えば、二日酔いしたふたりが歩いているシーンで、澄ましているけどじつは弁蔵よりも悪酔いしているふうに見せたくて、美粧さんにお願いしてマゲを乱しました。

――中島かずきさんの脚本の魅力を教えてください。

松 山 中島さんの台詞をしゃべっていると自然に気分が高揚するほど、熱さを表現できる脚本家で、ぼくはそれがすごく好きなんです。

早乙女 ストーリー運びがわくわくして、台本を読んでいて楽しいです。

――入江悠監督の演出はいかがですか?

松 山 ぼくら俳優やほかのスタッフのアイデアをよくとりいれてくれて、それで気分を乗せてもらっている部分もあると思います。監督のやりたいこともすごく面白いんですよ。例えば、俳優がひと芝居終えたあと、紙がふぁさっと飛んできて、それを拾ってからカットがかかるという演出があって、紙の飛び方がいいかんじになるまで何回も撮り直したことがありました。俳優の芝居がよくても紙の飛び方が悪いとNGという、ぼくらのコントロールがきかない部分はやっていて大変ではありますが、何か挑戦している感じがしていいですよね。

早乙女 カットを細かく割らずに、芝居を長く撮ってくださるので、映像に慣れていないぼくにはありがたいです。シーンを細かく割らずに通していただけると、気持ちが途切れないので助かります。


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――京都撮影所はいかがですか?

松 山 年期の入ったオープンセットにはそれだけで充分説得力あるうえ、脇を、主に時代劇の所作に慣れていらっしゃる京都の俳優さんが固めてくださっていて。こうして確立された時代劇の世界のなかで芝居ができることが心地よいですし、そこに甘えることなく、自分も浮かないようにやらなくてはと思わされます。

早乙女 ふだんの舞台だと、平面的な背景が多いなか、世界がいっきに360度に広がって、単純にわくわくしています(笑)。撮影所中に、貴重な時代劇の道具や建物がいっぱいあって見ているだけでも楽しいです。

――オープンセットやロケ、4月に近いというのに寒くないですか?

早乙女 寒いです(笑)。

松 山 寒くないわけがないじゃないですか(笑/この日は撮影中何度も雨が降り、それだけでなく霰のようなものまで降った)。でも、この作品は熱いので、寒くさせないようにがんばっています。

――演じていれば熱くなっていく?

松 山 演じていても、体は寒いよね(笑)。

早乙女 ハンパじゃないです(笑)。

松 山 でもね、そういう圧があったほうが、反発みたいなものが強く出て面白いんですよね。そういうところも楽しんでいますよ。

早乙女 そうですね、きょうもすごく寒くて、体が震えることで、二日酔いの芝居がすごくしやすかったと思います。

ふたり 爆笑

松 山 そうそう、もしぽかぽかした感じだったらそれなりの演技になっちゃう気がするな。身体が弛緩しちゃうと、気持ちも緩んでしまうものだから。というふうに、寒さもいいふうに働いてくれてますよ(笑)。

――身体といえば、盗賊アクションはいかがですか?

松 山 中にはアクションもありますが、盗賊ですから、ど派手な感じではなく、主にひたすら走っています。

早乙女 地味といえば地味ですよね、なにしろ "忍んでる"わけだから。こっそり見張って、こっそり盗んでいます。

松 山 派手なことしていたら捕まるよね(笑)。

早乙女 ぼくは、いままで舞台でさんざん派手な殺陣をやってきたので、音を立てないように動くことが意外と難しくて。

松 山 そう、難しいよね。でも、こういう地味な動きのほうが意外に筋肉を使うんですよ。ゆっくり動いて足がつりそうになりましたから(笑)。でも、こういう隠れる所作って、子供のときにかくれんぼを楽しんだ感覚を思い出してワクワクしますよね。気分はゲーム『メタルギアソリッド』の世界ですね。


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――放送を楽しみにされている方々にメッセージをお願いします。

松 山 今回、WOWOW はじめての連続ドラマとしての時代劇が実現できたのは、『ふたがしら』がいままでと違った時代劇だからだと思うんです。昔ながらのテイストも引き継ぎつつ、これまでにない独特な味わいをもった時代劇をぜひ楽しんでいただきたいです。

早乙女 いろんな個性豊かな登場人物がいっぱい出てきて、それを見るだけでも楽しい作品と思いますので、是非見ていただきたいです。

松 山 成宮寛貴さんもイケイケな演技をしているし(笑)、強烈な出演者のなかで、ぼくらも埋もれないようにがんばっていますので、どうぞお楽しみください。そして、ぼくはこの作品、続編もやりたいので、そのためには、みなさんに見ていただかないとならないので、ほんとうにお願いします!






第六回 六月十二日


『ふたがしら』を楽しむポイント6

第一話の撮影現場のエピソード




いよいよ、放送開始する『ふたがしら』。第一話の撮影現場のエピソードをお届けします。

第一話は、弁蔵(松山ケンイチ)と宗次(早乙女太一)が世話になった盗賊一味・赤目から飛び出して、自分たちの一味をつくるために西へと旅に出るところが描かれます。
道中記第五回のインタビューで、松山さんと早乙女さんが、目立っては仕事にならない盗賊役なので、派手なアクションは少なめだと語っていましたが、一話では、旅の途中、襲ってきた追っ手をやっつける場面で暴れ回る立ち回りのシーンがあります。その場面は撮影所を出て世界遺産のひとつである仁和寺でロケが行われました。


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撮影所のすぐそばに、自然が豊富な、時代劇に絶好のロケ地がたくさんあるのが京都のいいところ。これが東京だと早朝から車で何時間もかけて移動する必要があるのですが、京都では撮影所まわりにロケ地が数多く存在します。
この日は朝8時半に撮影所出発、9時にはもう撮影が始まっていました。
木漏れ日が美しい木々の間に、松山さん、早乙女さんが佇み、それを撮影隊が取り囲んでいます。まずは段取り(芝居や動きなどを確認する作業)。お寺の脇の庭で、弁蔵、宗次が歩いていると追っ手たちが匕首を握って襲ってきますが、松山さんと早乙女さんは俊敏にかわしていきます。擬斗(アクション指導)を手掛けるのは東映剣会(とうえいつるぎかい)の殺陣師、清家三彦氏。東映剣会とは、東映京都撮影所の時代劇を支えてきた殺陣の超一流集団です。斬り掛かる動作、かわす動作、様式美が随所に貫かれながら、独自のキャラクターの芝居として成立しているか、清家さんが監督と相談しながら、立ち回りのすべての動きをつけていきます。

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弁蔵と宗次が初めて立ち回るこのシーン。松山さんは落ちていた枝を使って相手を押さえつけるという力技を出し、早乙女さんは右に左にひらりひらりと優雅に相手の攻撃を交わしながら思わぬ機転で身を隠します。しかし、監督はなかなかOKを出しません。何度か撮影を繰り返すと、追っ手役の俳優のリアクションが大きくなっていき、臨場感が高まります。
早乙女さんは動くたびに着物の裾がめくれてちらりと白いふくらはぎがのぞくのが色っぽく、熱くて剛毅な役の松山さんは、股引がみえるくらい豪快に足をあげて相手を蹴ります。対照的なふたりは左右に分かれて独自の闘いを繰り広げ、それがレールに載ったカメラによりゆっくりと捉えられていきます。
鮮やかにふたりの違いが出ていて、それでいて、不思議とふたりのコンビネーションができている印象を与えます。バラバラな個性で噛み合うことのない二人のだけど、お互いを補完しあっている、この共闘シーンによって、やがて"ふたがしら"となっていく関係性が見事に演出されています。
弁蔵、宗次の攻勢に逆上した追っ手が反撃に出て、傷をつけられた弁蔵が「こんなところで終わってたまるか」と啖呵をきるシーン。脚本のト書きにある「目が据わる」のとおり、凄みのある表情をする松山さん。この迫力は、ぜひ本編の放送でお楽しみください。

さらに、一話で注目いただきたい役者が二人います。
一人は、弁蔵が昔なじみの亀吉役の駒木根隆介さん。入江組常連で、『SRサイタマノラッパー』シリーズのMC IKKU役を演じて注目され、「ふたがしら」ではまったく違うキャラクターを演じています。亀吉の名前にちなんだ亀の甲羅柄の羽織もよく似合っていまいました。


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そしてもう一人は、日本一の斬られ役であり、「五万回斬られた男」の異名をもつ東映剣会の福本清三氏。久しぶりの東映京都撮影所での時代劇撮影ということで、このたびカメオ出演が実現。時代劇が大好きな入江監督も憧れの福本さん出演に感激していました。福本さんがどのシーンに出ているか、ぜひ楽しみに観ていただきたいと思います。
このドラマの楽しみのひとつは、ひと癖もふた癖もある俳優の顔。弁蔵たちの前に、様々な顔つきの男たちが続々登場します。全員クセものというのも、「ふたがしら」の特徴です。
果たして亀吉は弁蔵たちの敵か味方か?いよいよ「ふたがしら」放送スタートです!


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第一話で印象的なのは、弁蔵の蝙蝠柄の着物。盗賊のヒーローということからバットマンをイメージして、和装スタイリストの桝藏順彦さんが用意したもの。バットマンはダークヒーローですし、西洋では不吉なイメージがありますが、アジア、とくに中国では、古来から吉祥文様とされています。つまり縁起の良い文様なのです。
じつはこれ、正確には着物ではなく浴衣。でも、一般的な浴衣ではなく、ろうけつ染でつくられた奥州小紋という超高級品。しかも限定2点しかない稀少なもので、それをアクションシーンにも惜しげもなく使っていたとは、『ふたがしら』ツワモノです。

ライター 木俣 冬




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松山ケンイチインタビュー

WOWOWの時代劇ドラマ「ふたがしら」の完成披露試写会

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comment avater

catsママ

洋子さんへ

洋子さんこんにちは♪
「ふたがしら」いよいよ始まりましたね!
ファンと言う事を差し引いても、かなり面白い時代劇だと思います。

wowow加入、ギリギリだったの?なんと綱渡りな…
番線スポットとかはゲット出来た?

時代劇の撮影はそうなんですよね…ロケ地探しが大変ですよね。
だから最近時代劇が少ないんでしょうね…

太秦は本場ですが…最近つくばにプチ映画村みたいのが出来たそうです。
「清須会議」もここでロケしたとか…
ここだと家から1時間圏内
その内ここでケンイチ君ロケないかと願ってます!

2015年06月17日 14:18

comment avater

catsママ

ノンキさんへ

ノンキさん…週4回更新?言われるまで気が付きませんでした(^_-)-☆
去年更新少なく反省はしたのですがね…
ただこのところは話題が沢山あるってだけですが…(*_*)
今年後半が…不安です。

「ふたがしら」ホントに面白いですね!私も何度もリピしてます。

福本さん、前に現代劇ですがセリフのある役があったのですが…イマイチでした(笑)
カミングアウトすると…私の元ダンも剣友会出身でした。(東京のですが…)
なので、私も時代劇はテレビも舞台も結構観ているのでした(*_*)

画像、ここに載せるのは縮小しているのもあります。言って下されば元サイズ送りますよ♪

2015年06月17日 14:07

comment avater

洋子

ふたがしら

始まりましたね「ふたがしら」
ギリギリでWOWOWに加入(^_^;)
勿論録画してもう二回見ましたよ。
太秦は昔何回か行ったこと有ります
撮影はしやすいと思いますが太秦の外での撮影は場所探しが大変でしょうね、電線とか現代の物があちこちに有って
次回作エキストラ募集しないかなぁ
撮影に参加したい、でも、今回は役者さんばっかりだったのかなあ?
嵐のニノが好きな姉も今回は「ふたがしら」
一緒に見てくれました。興味を持ってくれたようです。
たくさんの人に見てもらって、評判良くなって続編できたらいいですね

2015年06月15日 04:59

comment avater

ノンキ

ここ近年になく1週間に4回のブログ更新ですネ!
更新件数からも「松り」のスタートを実感します。

ふたがしら 毎日リピートしそうです(≧▽≦)
1回目は、主役さんばかり追ってしまうので
道中記を復習して 記事内容に沿って観たり
音楽に注意を注いで観たり
た~の~し~い~♪

道中記にあった東映剣会の福本清三さん
ほとんどお顔が出てませんでしたが、
あっ!このヒトだ!とすぐわかりました。

公式からの画像保は、ダイレクトにできないので
こうして記事にしてアップしていただけると
助かります。

2015年06月14日 14:26

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