最近ケンイチ君話題がトンとなくなりましたね

まあ「珍遊記」宣伝も一段落だし…「聖の青春」もクランクアップして…

次のお仕事に向けて、しばし鋭気を養って頂きたいですね


今日はまだアップしてなかった、インタビュー記事を一挙御紹介

順不同ですが…ご勘弁を





松山ケンイチが超問題作『珍遊記』主演の真相を明かす「今の時代、挑戦させてくれる作品が少ないので」
2016.03.02 日刊SPA!


その高い演技力から“憑依型俳優”、“カメレオン俳優”の異名をとる松山ケンイチ。弱冠30歳にしてすでに大河ドラマの主役を経験し、役になりきることにかけては右に出る者がいないことから多くのマンガや、小説の映像化にかかわってきた。そんな若手随一の演技派が新たに挑んだ作品、それが『珍遊記』だ。下品極まりない不条理ギャグ、ほぼパンツ一丁の風貌など、まさに’90年代を代表する“超問題作”だが、なぜ彼はこの作品を引き受けたのか? そこには、“憑依型俳優”ならではの、たしかな覚悟があった――。

20160302spa.jpg


「まさかの!」という言葉が、これほど似合う映画もない。伝説のギャグ漫画『珍遊記』が映画化されたのだ。しかも主演は松山ケンイチというから、徹頭徹尾のまさかっぷり。だが、ある意味においては「まさに!」な適役なのかもしれない。映画『デスノート』のL、『デトロイト・メタル・シティ』のヨハネ・クラウザーⅡ世、ドラマ『銭ゲバ』の風太郎、『ど根性ガエル』のひろしなど、漫画原作の実写化で怪演、高い評価を獲得してきた俳優だからだ。あの“怪演”はいかにして生まれるのか? 松山ケンイチ流の仕事論に迫った。

――まさかの『珍遊記』実写映画化には、度肝を抜かれました。

松山:僕もです(笑)。僕が演じた山田太郎には育ての親というか、育てのじじいとばばあがいるんですけど、ばばあ役が笹野高史さんですから。ばばあなのに男かよって、台本を読んだときから衝撃でした。

――漫画原作の山田太郎は、丸顔のぽっちゃり型。いわゆる役作りのアプローチはどのように?

松山:今回はね、映画自体がこんなんなんで(笑)。こんなんっていうか、このようなものなので、造形的に近づけるのはかなり難しい。衣装やメイクの効果はともかく、僕が脚を短くするとか、顔を丸くすることはできない。なので、イメージとしては植木等さんの無責任男の軽やかさと、『七人の侍』の菊千代の野性味をヒントにした感じです。

――漫画原作を演じるのは、コアな読者の反感などのリスクもあると思います。断るという選択肢は?

松山:そうですよね。そうなんですけど、漫☆画太郎さんの作品で、監督が雄大さんっていうのは、ある意味で挑戦。好きなんです、チャレンジするのが。なかなか今の時代、挑戦させてくれる作品が少ないので。

――そもそも、松山ケンイチ流の仕事選びの基準とはどのようなものでしょうか?

松山:うーん、とくにないかもしれない。ひとつだけあげるとするなら、人との繋がりです。雄大さんとも『ユメ十夜』でご一緒して、それ以降、個人的に連絡を取るようになって。監督だとSABUさんや崔(洋一)さんともそうで、そういうコミュニケーションの繋がりから生まれるものがあるのは間違いないです。休日は誰とも会わないで全部自分だけの時間、みたいな感じでいるよりは、外に出たり、人と会ったりすることで繋がっていくというか。

――その考え方はデビューした時から?

松山:いや、以前は「自分の時間は大切にしたい」って思っていました。変わったのは、『うさぎドロップ』に出てからですね。子育て映画なんですけど、「家族のために自分の時間を犠牲にしているなんて考えるけど、家族でいるのも自分の時間として過ごすほうがいい」って印象的なセリフがあって。それ以降、オフの過ごし方ひとつとっても変わりました。一見ムダに思えることがなにかに繋がることって確実にあるって。

※このインタビューは週刊SPA!3/8号のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです

<取材・文/唐澤和也 撮影/寺川真嗣 スタイリング/五十嵐堂寿 ヘアメイク/勇見勝彦(THYMON Inc.)>






松山ケンイチ:山口雄大監督と「珍遊記」を語る 今作出演に「脱ぎたかったというのはある」
2016年03月07日 MANTANWEB


20160307mantan1 - コピー
映画「珍遊記」について語った主演の松山ケンイチさん(右)と山口雄大監督


 俳優の松山ケンイチさん主演の映画「珍遊記」(山口雄大監督)が公開中だ。 映画は、1990年代に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された漫☆画太郎さんのギャグマンガ「珍遊記-太郎とゆかいな仲間たち-」が原作。天竺(てんじく)を目指す玄奘(げんじょう)が、偶然出会った天下の不良少年、山田太郎の妖力を封印し、嫌々ながらも共に旅する姿を描いた。主人公の山田太郎を演じる松山さんと、今作でメガホンをとった山口監督に話を聞いた。

 ◇漫☆画太郎作品の実写化「僕以外の人にやられるのが嫌だった」

 まさかの実写映画化で話題の今作だが、映画化に至った経緯を「漫☆画太郎作品はいくつかやらせてもらっていて、10年前ぐらい前にも次やるなら『珍遊記』かなという話は出ていた」と山口監督は切り出し、「3年前に紙谷(零)プロデューサの方から、本格的に『珍遊記』をやりたいけどどうだろうという話があり、やり方も分からないけど入ってみましょうかみたいな感じで始まりました」と説明。そして、「今まで漫☆画太郎作品は僕しか実写化していないので、僕以外の人にやられるのが嫌だった」と山口監督は笑顔ながらも力強く語る。

 松山さんは、今作出演にあたって「雄大さんとやりたいというのと、漫☆画太郎さんのファンだったのでぜひという感じでした」と当時の心境を振り返り、「こういう役をできる機会もなかなかない」と楽しみにしていたという。

 山口監督は「最初は芸人さんたちを集めてやろうというのが企画の発端でしたが、開発をしていく中で漫☆画太郎先生の方からも『今回はみんなが見られる映画にしてほしい。原作から離れても構わないから“メジャー感”のあるものにしてほしい』という要望があった」と明かし、「僕も漫☆画太郎作品を今まで何回かやってきて、もう一回やるんだったらアプローチを変えたいなとは思っていました」と自身の考えを明かす。

 続けて、山口監督は松山さんについて「以前に『ユメ十夜』という作品で一緒にやっていて、夏目漱石原作ではありますが、漫☆画太郎さんに脚色を担当してもらっていて、ほとんど漫☆画太郎テイスト。(松山さん)本人がどう思っていたかは分からないけど、それを喜々として演じていたという印象があった(笑い)」と振り返り、「松山くんと一緒に長編映画をやりたという思いはずっとあったし、彼だったらビジュアルは違いますが内面から山田太郎というものを出せるのではと思って、ここぞとばかりに松山ケンイチに話してみようかなと思いました」と松山さんをキャスティングした理由を説明する。

 ◇山田太郎は「たたずまいが大事」と松山は判断

 松山さんは山田太郎を演じる際、「漫☆画太郎さんの絵のインパクト、持っているパワーみたいなものは生身の人間では表現できない」と感じたといい、「最低限必要だなと思ったのは人間性というか、山田太郎という人間がそこにいるといえるようにどうしなければいけないのか」ということに注力したという。そのために「表情だったりではなく、たたずまいみたいなところが大事だなというふうに思っていて、そこはすごく悩みました」と心境を明かす。

 役作りでは山口監督と相談を重ねた松山さんは「監督と話をしていく中で、歩き方はこういう感じとか、キャラとしては『七人の侍』の(三船敏郎さん演じる)菊千代みたいな要素が入ってきていてもいいかなと」という話になり、「野生の感じ、生き物みたいな感じというのがいいかなど、そういうのを少しずつ見つけていった感じです」と振り返る。

 松山さんの話を聞いていた山口監督は、「『七人の侍』の菊千代も主役じゃないというか、物語を進めていくのは(島田勘兵衛役の)志村喬の方だったりする。物語を進める人物がストーリーテラーとは違うというのは、作品の構造的にも若干近いかもしれないと思ったので、彼に提案してみたというところはあります」と補足する。

 さらに、「(原作と)ビジュアルは違うのですが、山田太郎のキャラにいかにしてなれるかというか、マンガを読んでいた人が、『見た目は違うけど山田太郎だよね』というものを築ければいいというのは最初からあり、それはやれるだろうと思っていた」と山口監督は語るも、「最終的に実写版の『珍遊記』はこんな感じなんだと気付いたのは、撮影の後半ぐらいです」と打ち明ける。

 その撮影後半は韓国のオープンセットで行われたというが、「韓国のオープンセットでの撮影映像は全体にちりばめられていて、韓国に行くまでにある程度僕らの中で『山田太郎はこうだよね』というのはできていたので、結果、全編にわたってある程度完成した山田太郎というのは見せられていると思う」と山口監督は自信をのぞかせる。だが「ずっと手探り。撮影は酒場のシーンから始まったのですが、松山くんも声が決まらないと言うなど、酒場のシーンはかなり探っていた」と語る。

 ◇周囲の人物などを参考に山田太郎を作り上げる

 山田太郎というキャラクターを作り上げるのに力を合わせて取り組んだ2人だが、「今回の作品は、あまりマンガを当てにできないというか、原作を当てにできないのでモデルが必要でした」と松山さんは切り出し、「三船さんとか千原せいじさんの存在がすごくヒントをくれました」と笑顔で打ち明ける。聞いていた山口監督も「撮影前に『見つけましたよ山田太郎! 千原せいじさんですよね』とメールがきて、確かにな、と思った(笑い)」と同意すると、「あとは『修造カレンダー』の松岡修造さん」と松山さんが、さらに参考にした人物を明かす。

 撮影中もずっと役作りを研究していたという松山さんは「『(天元突破)グレンラガン』で、(アンチ=スパイラル役)の上川(隆也さん)の『反螺旋(らせん)ギガドリルブレイク』という必殺技の言い方」アニメのワンシーンも参考にしたという。続けて、「(今作に出てくる登場人物が放つ必殺技の)『ベルリーノ』と『メラメーラ』が僕にとっては衝撃で、あの人たちは必殺技はしょぼいですが、魂からしゃべっている感じがして、その真剣さはこの作品には絶対必要」と力を込め、「『グレンラガン』の上川さんも魂が口から出るぐらいの勢いでせりふを言って、必殺技を放っている。それをやりたかった」と意図を明かす。

 山口監督も「こういう作品は躊躇(ちゅうちょ)したらだめ。やるならきっちりとやらないと……というところは僕もあるし、役者さんたちもみんなあって、そういう熱みたいなものが見えているといいなとは思う」と期待を口にする。松山さんが熱弁したアニメを参考にしたせりふの言い回しは「(必殺技の一つ)『クリフハンガー』に生きているのかな?」と山口監督が確認すると、松山さんは「そうです」と言ってうなずいた。

 ◇ばばあ役の笹野さんの演技を見て「真剣さにやられた」

 今作には松山さん演じる山田太郎以外にも強烈な個性を持ったキャラクターが数多く登場する。中でもお笑い芸人の今野浩喜さん演じるアキバについて、「アキバのはまりぶりはすごい。特殊メークよりも特殊メーク(笑い)」と松山さん。「何年か前にゆうばり映画祭に行ったときに、温泉でたまたま(今野さんと)2人きりになったんです」と山口監督は今野さんとの出会いを切り出し、「面識はなかったのですが、今野さんの胸毛がすごくて、いつかこの胸毛を撮りたいと」と決意し、今回のキャスティングにつながったという。

 さらに印象に残っているキャラクターとして、松山さんは田山涼成さん演じる“じじい”と、笹野高史さん演じる“ばばあ”を挙げ、「最初に脚本を読んでキャストの名前を見たときに、ばばあのところに書いてある名前でうけちゃいましたから」と言って笑う。笹野さんの演技を見て松山さんは、「どうしてあんな抱かれる感じがうまいのだろうか」と感じ、「あの真剣さにやられました」と称賛する。

 男性である笹野さんがばばあ役を演じている理由を山口監督は、「笹野さんが『ばばあをやりたい』と言ってくださった」と言い、「ばばあ役は実は難航していて、女性の方にすると若干生っぽくなりすぎるから、気持ちよく笑える感じにならないのではと悩んでいた」と当時を振り返る。そして、「(笹野さんが)昔の青島幸男の『意地悪ばあさん』のようなことをしたいと思っていたらしくて、向こうから言ってくださり、その手があるかと思って乗っかりました」と経緯を説明する。

 今作では松山さん演じる山田太郎と、温水洋一さん扮(ふん)する中村泰造のアクションシーンも見どころとなっている。「温水さんとアクションしているシーンは、また全然違う風が吹いている気がして、違う要素が出たという感じはありました」と松山さんが振り返ると、「あれが結果的に最後の撮影で、(松山さんは)なんかもう堂に入っている感じでした」と山口監督。さらに「アクションはほとんど自分でやっています」と温水さん本人がアクションシーンに臨んだことを山口監督は明かし、「アクションチームもびっくりしていました」と絶賛する。

 ◇「見ても何も残らないのが素晴らしい」と松山は映画を絶賛

 唯一無二の世界観を持つギャグマンガを映画化した今作は、物語の特性上、主人公の山田太郎が何かを成し遂げたり、成長したりといった要素は見当たらない。山口監督は「必ず成長とか、こういうふうに始まったけど最後はこうなりましたみたいな作品は多いですが、何もないというドラマツルギー、そもそもドラマなのかどうかも分からないですけれど、そういう作品はなかなかない(笑い)」といい、「山田太郎が誰かのために頑張るとか、1回そっちに傾きかけたときもあったのですが、そうすると全然違って山田太郎でもなんでもなくてだめだなと。何もないのが、それこそ漫☆画太郎(作品)かなという気がします」と力強く語る。

 振り切った演技で楽しませてくれる松山さんも、「脱ぎたかったというのはあります」といって笑い、「衣装もそうですが、精神的な部分でもいろいろ着てきたという感じはするので、1回全部脱いで解放してみようかなと。そういう作品だったような気がします」と出演してみた心境を総括する。ここで松山さんが玄奘役でコンビを組んだ倉科カナさんの「きつかったけれど、もう一回やりたくなった」という思いを明かすと、「エンドルフィンが出たのでは(笑い)」と山口監督。続けて、「やりながら気付かされたことがいっぱいあり、なるほどこうなのかと分かっていった感じがする」と山口監督は撮影を振り返り、「今回は山田太郎と玄奘の“誕生編”みたいな解釈で、実写の玄奘と山田太郎はこうなんだというのが分かったので、次からもっとうまく動かせるというのはある。だから続編を作りたいなというのはすごく思います」と次回作に意欲を見せる。

 今作のテイストを「監督も言っていますが、見ても何も残らない。それが本当に素晴らしいし、やっぱりいい映画だなと思います」と松山さんが絶賛すると、「言い訳が嫌なんです。この映画は“コメディーだけど愛を描いています”とかが嫌で、コメディーならコメディーでいいじゃないか、そのままでいいのではというのがある」と山口監督は持論を展開する。そして、「本当に何もない、単純に100分間ずっと楽しめるだけのものだと思うので、遊園地に行ってアトラクションに乗って帰ってきたのと同じような感覚になってもらえるといいなと思います。そういうのを目指して今後も作っていきたいと思います」とメッセージを送った。映画は全国で公開中。

 <山口雄大監督プロフィル>

 1971年生まれ、東京都出身。2003年に漫☆画太郎原作の「地獄甲子園」を映画化。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭ヤングコンペ部門グランプリを受賞した。その後も「魁!!クロマティ高校 THE☆MOVIE」(05年)、「激情版エリートヤンキー三郎」(09年)、「極道兵器」(11年)など映像化不可能といわれたマンガ原作を次々と実写映画化。今作にも出演している板尾創路さんの監督作「板尾創路の脱獄王」(09年)には、脚本とクリエーティブディレクターとして参加している。

 <松山ケンイチさんプロフィル>

 1985年3月5日生まれ、青森県出身。2002年ドラマ「ごくせん(第1シリーズ)」(日本テレビ系)で俳優デビューし、06年の映画「デスノート」のL役で脚光を浴びる。以降、多数の映画やドラマに出演。主な映画出演作に「デトロイト・メタル・シティ」(08年)、「ノルウェイの森」(10年)、「GANTZ」(11年)、「家路」(14年)、「の・ようなもの のようなもの」(16年)などがある。山口監督とは07年の「ユメ十夜(第十夜)」以来の参加となる。

20160307mantan2 - コピー  20160307mantan3 - コピー  20160307mantan4 - コピー  20160307mantan5.png  20160307mantan6.png

(インタビュー・文・撮影:遠藤政樹)






映画「珍遊記」山口雄大監督&松山ケンイチインタビュー“遊園地のアトラクションを楽しむように観て”
2016.3.3 Thu アニメ1アニメ!


20160303アニメアニメ1


映画『珍遊記』がついに公開された。漫☆画太郎さんの『珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~』を実写化したもの。坊主・玄奘役に倉科カナ、変身前の山田太郎役にピエール瀧、世界最強の武闘家・中村泰造役を温水洋一が演じるなど、キャスティングも話題となった。
この作品実写映画化のニュースを知り驚きと動揺を隠せなかった人も多いことだろう。一体どんな映像になっているのか、映画公開によってついに明らかとなる。
これまでにも漫☆画太郎作品を実写化してきた山口雄大監督と山田太郎役の松山ケンイチさんに、制作の裏側、役作りなどを伺った。
[取材・構成:川俣綾加]

『珍遊記』 http://chinyuuki.com/

■ 心も体も着ているものを脱ぎ、裸になった作品

――実写化はどのように決まったのでしょうか。

山口雄大監督(以下、山口)
漫☆画太郎先生の作品はこれまでも『地獄甲子園』などを実写化していて、次にやるなら『珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~』かなと10年前から思っていました。でもマンガのキャラクターそのままやると三頭身の子供がやることになるし、それだと笑えない。他にも色々と考えて、難しいなと感じていたら3年前にDLEの紙谷零プロデューサーから本格的に実写映画を作りたいと声をかけてもらったんです。

――難しいと感じていたんですね。そこから実際に制作に踏み切ったのはなぜ?

山口
画太郎先生の作品を実写化したのは僕だけなんです。他の人にそれをやられるのが嫌だったんです(笑)。やり方はわからないけれど、開発しましょうとスタートしました。

――なぜ松山さんに山田太郎役を?

山口
最初は芸人さんを集めてバラエティの延長的にやろうという話がありました。でも今回は子どもからお年寄りまでみんなが観ることができる、メジャー感のある作品を目指そうということになったんです。画太郎先生からも同様の意見をもらいったこともありますが、僕もこれまでとは違うアプローチがしたかった。そうした時、頭に浮かんだのが松山ケンイチ君だったんです。画太郎先生が脚色を担当してくれた『ユメ十夜』の庄太郎役も嬉々として演じてくれたのが印象に残っていて。『珍遊記』の世界観は特殊なので、それをきちんと理解して演じてくれるだろうと考えて、恐る恐る聞いてみました。


20160303アニメアニメ2


――松山さんは山田太郎役の話がきてどう感じましたか?

松山ケンイチさん(以下、松山)
やっぱり、画太郎先生の絵がもっているパワーとインパクトは生身の人間では表現できないです。その上で僕が必要だなと思ったのは、山田太郎という人間がそこにいることを表現するにはどうすればいいのか。表情や佇まいが大切だと感じました。山口監督と話していくうち、キャラクターとしては『七人の侍』の菊千代(三船敏郎)がもつ、野生の生き物のような要素が入ってきてもいいんじゃないかと。そうやって少しずつ見つけながらやっていきました。

山口
やりながら探っていった感じだったよね。最初に撮影した酒場のシーンでは本当に手探りで、松山君も「声の出し方がわからない」って悩んでて。マンガの絵とは全然違うじゃないですか。ビジュアルは違えど、山田太郎にいかにしてなれるか。難しいキャラだと思いますよ、物語を通してみても何も成長しないし、何も成し遂げない。うざいから相手をやっつける、みたいな行動原理だし。

松山
異質な作品ですよね。

山口
なぜ、今このタイミングで『珍遊記』を映画に?と思った人、たくさんいると思うんですよ。でも画太郎タイムなんてこの世に存在しないから、制作を迎えられるメンツが集まった今が実写化その時なんです。

――松山さんはこれまでにも、マンガ原作の個性の強いキャラクターを演じています。今回はこれまでとはまた違った挑戦になったのではないでしょうか。

松山
原作はアテにできない一方で、モデルは必要でした。これまでのマンガ原作の作品だと、マンガの流れで演じることもできましたがそうじゃなかった。菊千代の三船敏郎さんと千原せいじさんの存在が僕にヒントをくれたと思います。松岡修造さんのカレンダーもいい参考になりましたね。

山口
アニメのワンシーンを見たりと撮影中もすごく研究してたよね。

――アニメは何を参考にされたのでしょうか。

松山
『天元突破グレンラガン』でアンチ=スパイラル役を演じた上川隆也さんです。必殺技を出す時、魂が口から出るくらいの勢いでセリフを叫んでいて。それをやりたかったんです。

山口
こういう作品は躊躇したらダメで、やるなら思いっきりやらないといけない。役者さんたちもそういう熱をもって挑んでくれたので、画面からそれが伝わればいいなと思います。画太郎先生もフラストレーションの固まりのような描き方。「少年誌で誰もこんなことやってことないだろ?」と勢いを感じます。そういうのは大切。


20160303アニメアニメ3


――松山さんにとって新しいタイプのお芝居に挑戦していると思います。ご自身では演じてみて、振り切れた、振り切ったと感じますか?

松山
うーん、脱ぎたかったというのはあります。衣装もですが、精神的な部分で色々と着てきたなと感じるので、一度全部脱いで解放してみようかなと。これはそういう作品でした。

――心も裸にしたかった、と。

松山
終わってなんだかスッキリしました。

――おふたりから見て、原作『珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~』はどんな作品ですか。

山口
週刊少年ジャンプで、あの絵柄でやっているところがミソ。画太郎先生の根本にピュアな、大人になりきれてない大人の感覚があって。「うんこちんちん」的な感覚っていうんですかね。それを出せていたらいいなと思います。やるからには心に何かしら残したい。無視されるのが一番嫌ですからね。ファミリームービーなんて言ってますが、親が「子供は見ちゃダメ」くらい言ってくれないと面白くないです!(笑) 子供は親がダメというものほど興味がわきますからね。

――演じる中で、松山さんが印象に残っているシーンは?

松山
温水さんとアクションするシーンは全然違う風が吹いていると思います。作品のそれまでとは違う良さが出ました。


20160303アニメアニメ4


山口
あれが最後の撮影シーンだったよね。ほとんど温水さんが自分でやっているんですよ、アクションチームもびっくりしていました。

松山
温水さんが本当にキレッキレで。どんなスキルを隠し持っているかわからない人ですよね。あとは、アキバ役の今野浩喜さん。ハマりっぷりがすごい。

山口
以前、温泉で今野さんと一緒になったことがあって胸毛がすごかったんですよ。いつかこの胸毛を撮りたいと思って。

――アキバのあの喋り方は山口監督が今野さんにオーダーしたものですか?

山口
今野さんがやってくださったものです。僕は何も言ってなくて。実際に目の前にいたら腹が立つようなお芝居が本当に素晴らしかったです。ご本人はクールで寡黙な方で、そのギャップもまたいいんですよ。

――『珍遊記』は、お下劣ギャグをやっているけれど、下品さや汚さはない。すごく微妙なさじ加減で作られていると感じました。

山口
この映画の核心は「うんこちんちん」なんです。加藤茶さんがドリフで言っていた、うんことちんちんをくっつけただけの言葉なんです。それぞれ単体で聞くと若干汚い。でもあの呼び方だとかわいらしく聞こえる。かわいしく感じられること、それが大事なんです。

――最後に、メッセージをお願いします。

松山
舞台挨拶で山口監督も言っていたのですが、観ても何も残らない映画。それが素晴らしいなと思います。何か残そうとする作品が多い中、そういうところがいいなって思います。

山口
僕は言い訳が嫌なんです、「コメディだけど愛を描いています」みたいな。コメディならコメディ、そのままでいいんです。遊園地に行ってアトラクションを楽しんできたと同じような感覚になってもらいたいです。今後もそんな風に作品を作りたいですね。

――ありがとうございました!
《川俣綾加》






松山ケンイチ「“うまい役者”と言われるのはあんまり嬉しくない」
2016/2/23 週刊朝日 2016年2月26日号


「『七人の侍』で三船敏郎さんが演じた菊千代と、無責任シリーズの植木等さん。今回、太郎の役には、その両方の要素があると僕は思っているので、ぜひそれでお願いします」

 1990年代に大ヒットしたギャグ漫画の映画化にあたり、松山ケンイチさんは、監督の山口雄大さんからそんな演技指導を受けた。原作は西遊記をモチーフにしており、松山さん演じる山田太郎は、横暴で傍若無人なかぶき者。昔話的な要素も踏まえつつ、特撮ありアクションありの、痛快なコメディー映画に仕上がっている。

「オファーをいただいたときは、“また挑戦できる”と思いました。大河ドラマで1年間一人の役を生きたせいか、それ以降はどうしても、清盛とは極端に違う役をやりたくなってしまう(苦笑)。現場では、自分にできるだけのことはやりましたけど、正直、できあがったものを観るのは怖かったです。太郎という、何を考えているかわからない役が、ちゃんと映画の中で成立しているか心配で」

 この役を演じたときも、監督から、「おなかが出た感じの、子供っぽい体形にしてほしい」と言われ、短期間でイメージに沿えるよう準備した。アクションでも人間ドラマでもコメディーでも、役のなり切り方は徹底しているが、「“うまい役者”と言われることは、あんまり嬉しくないですね」と本音を漏らした。

「“うまい”って言われるくらいなら、“何かわからないけど、気持ち悪い”とか言われたほうがいい。せっかくやるからには、観る人に何かしらのインパクトを残したいんですよ。もし、全身全霊で挑まないで小手先で芝居してたりしたら、観る人にバレてしまうんじゃないかって思う。それはちょっと怖いです」

「珍遊記」はギャグ映画ではあるけれど、太郎が発する「噓臭ぇ」という台詞には、メッセージがあるような気がしている。

「太郎には懸賞金がかけられていて、大勢の強者たちに勝負を挑まれる場面があるんです。超楽勝なはずの勝負でも、太郎は怒りを爆発させて、メチャクチャ汗をかきながら、自分を殺そうとする相手を自分の肉体を使って倒していく。敵のことを虫けらみたいに扱わずに、ちゃんと相手にしているんです。その、何にでも“本気”を出していく姿勢は、映画全体に貫かれている気がします。ふざけた必殺技がいっぱい出てきますけど、みんな、それを口にするときは、魂が口から飛び出すんじゃないかって思うぐらい本気でした(笑)。結局、本気が一番面白いんです」

 今年で31歳。年齢を重ねていくことの楽しみを訊くと、「10代のときは、高校受験で、『この高校に受からなかったら人生終わる』って思ったり、目の前にあることがすべてだと思い込んでいた。でもそうじゃなくて、チャレンジを続ければ、世界はどんどん広がっていく。その感じは、何かいいですよね」と答えた。











関連記事
スポンサーサイト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

「聖の青春」×電王戦!コラボ映像公開

映画「聖の青春」

comment iconコメント

comment avater

catsママ

あれま!
チョ~お久しぶり。
元気でやっておりますよ(^^)/
goroちゃんはお元気ですか?

2016年03月15日 19:11

comment avater

goro

おひさ、元気?

2016年03月15日 16:59

コメントの投稿



trackback iconトラックバック

トラックバックURL:

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)